有料老人ホームに入所する高齢者について、介護支援専門員が作成する施設サービス計画書に基づいて、入浴、排泄、食事などの介護その他の日常生活上の世話や健康管理、療養上の世話を行ってくれます。
対人サービスを行う有料老人ホームでは、多職種・多数の職員集団によってそのサービスが提供されています。
そのため、同じ組織理念を共有しあう関係が必要となります。
理念は、その組織の目指す方向を指し示す羅針盤であり、旗にあたるものです。
また、介護保険を利用する施設としての精神も念頭に置いて策定する必要があります。
その目指す方向にたどり着くためには、事業分析や年度のまとめなどの現状分析を行い、何が必要か、欠けている内容はなにか、といった課題を浮き彫りにして新たに取り組む内容設定をします。
この課題が次の事業目標や事業計画として実践に生かされて行きます。
組織理念の構造には、一つ目に利用者に対する使命があります。
次に地域社会に対する使命があります。
3つ目に職員に対する使命があります。
最後に職員に求める役割などがあります。
これら組織の理念を日常の施設経営に具体化し実践するためには、理念に基づく目標を明確にする必要があります。
策定にあたっては、介護保険を利用する施設として利用者の尊厳を守り、利用者主体の自立支援を図る項目をサービス理念の中軸に置くことも必要となります。
理念を長期目標に例えれば、目標は理念をより具体化した、短期目標ということになります。
いくつかの目標を達成することにより理念雄遂行に近づくことになります。
目標達成の方法が行動指針です。
行動指針により、各グループ、各人の役割が明確にされます。
折に触れ、理念から目標へ、目標から行動指針へ、行動指針から個々の役割を意識し、日常の業務を達成に向けたものとなります。
明確な基本理念が立てられていると、後に続く事業目標や事業計画・方針などに一貫性を持たせやすくなります。
経営者の熱き想い、利用者主体の自立支援の基本概念など実践を通して実現しようとするサービスの方向・目的・ねらいが把握できます。
一人ひとりの職員がよく認識し、組織全体に浸透し実践に生かされているかを評価する必要があります。
法人や施設組織の成長変化、時代環境の変化のなかで、必要に理念の見直しをすることも大切になります。
その際には、プロジェクトチームをつくり、代表者・役員の考えを取り入れることが必要です。
Last Updated on 2025年7月7日 by hotelv